日記

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【「小説家になろう」】

日本経済新聞の文化面に連載されている「令和ブンガク最前線」は、
私の中学高校時代からの文学少年遍歴を蘇らせてくれる。

当時の私は、電車と山が大好きな文学少年だった。
中学校の国語の先生に厚かましくも自作の小説を添削して頂いた。
高校に進学すると、緑色のハードカバーの原稿用紙のノートを買い、
長文の作品をいくつか添削していただいた。高校の先生は「大変な
筆力を感じさせる」と赤ペンで記入し、学校新聞に掲載してくれた。

タイトルは「危険信号」。当時、近鉄で実際にあった電車の追突事
故をモデルにした小説で、そのテーマは「ATSさえあれば事故は
防げた」という社会問題だった。この時、私は何らかの立場で電鉄
会社に就職することを決めていた。

高校卒業後も執筆の意欲はおさまらず、勉強の合間にノートに書き
込んだ小説を級友に朗読して聞いてもらうと、大変喜んでくれた。

内容は、浪人中の主人公が小中学校時代に家族と歩いた山へ行くと、
天狗道の大きな岩の上に、もの静かな若い女性が座っていた。その
名前は「志津子」と言った。彼女に案内されながら、摩耶山から西
六甲へ行くという物語である。ところが、しばらく歩いたところで、
「志津子」は、忽然と姿を消した。

モデルは、椎名麟三の「美しい女」に出てくる、理想の女性である。
悲しい時にいつもほほえみかけてくれる理想の女性は、自分の心の
中にあって、現実の世界にはいない。しかし、心の中にそのような
女性がいなければいけないというのが、そのテーマである。

大学に進学して、さあこれからと思った時、大阪文学学校で小説に
取り組んでいた父親から、「物を書くのは50歳になって人生経験を
積んでから」と諭されて、父親の存命中は書けないと観念した。
書きためていたものは、この時に全部廃棄した。

会社では、乱歩賞を目指して推理小説を書いている同期生がいたが、
私の心は動かなかった。さて、50歳を過ぎると、確かに人生経験は
蓄積されたが、現実ばなれした夢は描きにくくなる。また、経験に
基づく話を書くと、あちらこちらで守秘義務注意報が鳴る。

「令和ブンガク最前線」に適応できるか考えているところである。


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2020年06月19日09:10
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